
あんこ名人のふみさんにもらったあんこの味が前回と違った。
その家のおじいちゃんが一回忌だってこともあってか、天候のせいか、ふみさんは体調を崩していて、
もうお皿も洗いたくない、何もしたくないのは初めてだ、と言った。
マメで優しくてよく動き、うちのばあちゃんちの前も気付いたらさっとはいて帰るふみさん。
朝4時に起きてちゃっちゃか仕事をはじめるようなふみさん、にとって、何もしたくない自分にびっくりしたり罪悪感を感じたり自分に絶望感を抱いたりしていろんな思いをしたと思う。
ふみさんは、すぐ笑うし、照れるし、涙もろい。
わたしが離婚したことを告白した日には、わんわん泣いて、口もきいてくれなくなった。しばらく喧嘩状態で、まわりにそろそろ仲直りしたら?と言われるようになってきた時期に、すごく怒った顔をして「おこってないよ」って睨んできたので、わたしもおちゃらけて誰かの後ろに隠れたり逃げたりするのをやめた。
そんなふみさんのあんこの味いつもと違う。
ふわふわで、優しい味だった。
体調不良で全然食べれなくなって、何もしたくないけど、あんこは炊けて、あんこを炊いたら元気になったそうだ。
ふみさんの座右の銘はわたしが決めた。
大切なことは、『愛嬌・愛情・餡子』
いつも元気なふみさんが、体調を崩した時のそんな時の餡子を食べれたことに感動して、
この、弱々しいような、優しいような、この味、好きだなぁと思った。
弱い時ほど、人間は力を発揮して、魅力が出るのかもしれないなぁと思う。
そう思うと、悪くないどころか、いいじゃんって思う。
昨日立ち話をした梨屋のT君も言ってた。
どん底まで落ちた時期があると、ほとんど大したことなくなるから楽だよって。
あと、人の気持ちもわかるようになる。
弱くなる時には弱くなり、力を貯めて、また前進する。
いつもうまく行こうなんて、つまんない人間になるだけだ。てゆーか、全体で見たら、うまくいかない時こそ人間としての魅力が増す、ボーナスタイムなのかもしれない。
落ち込む、弱さを見つめる、反省する。
大人な人ってそれをやってきたんだなと思う。
だから、日々いろんなことがありながら今を生きている人は、なんか、みんな尊敬だなあって感じた。
同時に…
(恥ずかしながら)知らぬ間に人を見下していたり、関わる人を線引きしたりして、自己中で自分のことばかりだったわたしも、やっと他人に興味を持てるようになってきた。
人って、すごくおもしろい。
人の性格に正解はないし、「いい人」の基準なんてない。
でも、自分がどんな人になりたいのかは、正解を探せる。
強さも弱さも含めて自分力にできて、周りにも貢献できる自分になれる。自分に期待したい。周りには、お手本がいっぱいいる。愚直に素直にうそなく生きよう。
追記
餡子の味が変わったのは本当で、お砂糖を3種類から5種類に変えたそうです。気付いたのは私ともうひとりだけ。笑